民事再生手続きとは
民事再生法は、企業倒産手続きの迅速化を目指し、倒産に伴う資産の劣化や
従業員の離散を食い止め、企業の早期の再建を促進することを目的としています。
民事再生手続きは以前の和議手続きに代わるもので、
和議の欠点を補い、会社更正よりも手続きが簡素化されています。
我が国では倒産処理のための裁判上の手続について規定している法律として、破産法、商法、
会社更生法、民事再生法があり、倒産法による倒産手続、商法による特別精算、会社整理手続、
会社更生法による会社更正手続、民事再生法による
民事再生手続きの5つの倒産手続が規定されています(倒産五法)。
平成12年4月施行の民事再生法は、和議に代わる新たな個人・法人の倒産処理手続きを定めています。
従来の和議法では債務超過にならないと法的手続きに入れませんでしたが、民事再生法ではまだ余力のある
段階で再生に入れるため、敗者復活の可能性が高まると期待されています。
また、民事再生手続きは、中小企業にも使いやすく、実効性のある手続として期待されています。
最近では、大手百貨店そごうが民事再生を申請しました。
民事再生と自己破産との対比
【マイホームの維持】
自己破産というものは、差し押さえ禁止財産を除いて、財産を全て換価して
配当をするというのが基本的なやり方ですので、マイホームがあるときは、管財人が売却をして換価し
債権者に配当するというのが原則です。そこで、マイホームを所有していて、
どうしても手放したくない場合には他の方法を考えなくてはなりません。
そんな場合に民事再生で住宅ローン特別条項(第10章)を利用すれば、
マイホームを手放さなくてよいことになります。
【免責不許可がない】
自己破産では、ギャンブルや浪費などで借金の大半を作った場合だと、
免責不許可事由に当たり借金の免責を受けることができない場合があります。
これに対して、民事再生では免責不許可事由という規定がありませんので、
借金の理由を問わずに借金を圧縮することが可能です。
【資格制限が少ない】
自己破産の場合には、資格を生かして収入を得ている場合には、
資格が失われてしまう場合があります(宅建業者や生命保険の外交員など)。
これに対して、民事再生の場合は、比較的新しい法律ですので、
資格の制限自由として規定されている場合が少ないのが現状です。したがって、
破産を欠格事由としているが民事再生を
欠格事由としていない資格を利用しているときは、民事再生を利用できます。
【破産するより多く支払う必要がある】
民事再生手続きは、全ての債権者が同意しなくても、強制的に債務を減少させるものです。
したがって、合理的な理由もないのに反対している債権者だけを排斥するという限度にとどめる必要があるとされ、
そのためには破産する場合より多くの金額を弁済する内容の返済計画案を立てないと
認可されないことになっています。これを「清算価値保証原則」といいます。
民事再生後の債権者からの取り立てについて
民事再生も自己破産と同じように弁護士に依頼した場合には、各債権者は
依頼人に対して直接取り立てをすることができなくなります。
民事再生手続きの依頼を受けた弁護士は事件を受任した旨の通知を
各債権者に送ることになり、各債権者がその通知を受け取った時点から依頼人は債権者からの
厳しい取り立てから解放されることになります。
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